縫い子さんの日がな一日(改)

「若き職人」の称号を返上しつつ、中々、「熟練の職人」になれない田舎の仕立て屋さんの日がな一日

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四ツ身の裁ち方(単位は鯨尺)

「三ツ身」とか「四ツ身」の検索語で尋ねていらっしゃる方が増えました。
伝わるかどうかわかりませんが、
裁ち方を、写真なしで説明してみようかな。

「七五三」のお祝いに、着物だけ、はちょっと、有り得ないので、アンサンブルで。

……っと。新品で裁ったことがないので、お襦袢、あるいは着物で、仕立て替えの場合です。



::: 元がお襦袢(無双)の場合 :::

お袖⇒
表袖になっていたほうがおそらく汚れていると思うので、右袖、左袖の、表袖が着物のお袖。
裏袖になっていたほうの袖口が一番汚いと思うので、それを振りに持ってきて、羽織のお袖。

身頃⇒

裾が汚れていることと、肩山の焼け、および、生地の状態をチェックしましょう。
基本的には、元の肩山が裾になります。
なぜなら、肩明きが明いちゃっているから。
一回入れた切込みは、戻りません。これ、要・注意
時に、この肩山をそのまま肩山として取ることもあります。
すべて、用尺によります。

とりあえず、焼けや染み、擦り切れや穴なんかを無視して、寸法をベラッと一枚に換算してみます。
一枚、というか、身頃は左右で2枚あるので、2枚を重ねて、輪にして置き、着物の身丈羽織(被布)の身丈が取れたら、オッケ。

左右の身頃で、綺麗なほう、(普通は下前だったほうが綺麗)を主に羽織(被布)に取り、汚れているほうを着物に取ります。


まずは、羽織(被布)から。
なぜなら、羽織(被布)をとった後の残布を着物に足すので、必要分は先にとっておきましょう。

肩明きの明いてるほうを、前身頃・脇。

前下りが付くので、前身頃を身丈+3寸

前身頃で、羽織の衿を裁ち落とします(4寸巾)。
つまり、前身頃の裾が、羽織衿の天(肩山方向)になるのです。
衿丈=肩周りと、裾の縫込みを入れて、身丈+3寸(10㎝強)
被布の場合は、ここがたて衿になります。
これを、裁ち落とさないで、つまみ衽風に仕立てるやり方もありますが、私は、いつも裁ち落としています。

後身頃の、背側で、袖口とマチを裁ち落とします(2寸巾)。

前、後とも、裁ち落としてから、前身頃の、元肩明きの残りを断ち切ります。


***要・注意
羽織(被布)の身丈が決まったら、袖口とマチ丈を割り出して、裁ちきり身丈を決めるのが、いいようです。
身丈は出来ても、袖口を取ると、マチ丈が足らないということは、良くあることです。




それから、着物。
元の肩山を裾になるように4つ折に畳みます。

羽織(被布)は前身頃から衿を取りましたが、着物は、後身頃から取り、前は一幅で、つまみ衽にします。

なので、シパ~イ。足りなくなったから、着物の前身から取っちゃえ! ってな荒業は出来ません。

着物の場合、肩明きを決めるのが至難の業です。
耳端から、
衽巾+たて褄の縫込み+つまみ衽のためのつまみ代+1~2分。
これが、肩明きの切り止まり。
ここから逆算してきて、肩明き巾、裁ち落としのための衿巾、を取った残りが背縫いになります。
これが十分ないときは、さらに深く肩明きをあけることになるのです。
さらに、その背縫いで、肩巾が出来るかどうかも確認しておきます。
最終的に、肩上げをすることになるので、この辺はあまり厳密でなくても大丈夫。

後身頃から、衿分、裁ち落としたら、後ろ身頃の裾を切ります。
ここをうっかり切ってしまうと、
衿は天接ぎになっちゃうわけです。あるいは、三つ襟。

衿を落として、後ろ身頃の裾を切ってから、

肩山から
袖付け+身八つ口+1寸+縫い代(2分、単衣の時は4分=接いだ断ち切りを隠すために包んでくけます)

で裁ち切って、そこに、羽織で余った生地を継ぎ足します。
(被布の場合は、被布衿を取るので、とっても短くなります)


以上、使用生地は、お袖と身頃のみ。
たて衿はそのまま残布として、お返ししましょう。

また、うっかりやっちまった場合に、こっそり、衿に使ってしまっても、多分、バレナイ・・・・・・。と思う。

袷の場合は、胴裏、八掛をつけます。
お単衣の場合は、縫込みの分は忘れずに足して積もりましょう。
お単衣の衿は、棒衿になるので、裁ち落とすことはちょっと難しいかもしれません。巾が取れないので。
その場合は、たて衿を使用させてもらいましょう。

参考までに、お単衣のときの縫込みの足し分は、必ずといっていいほど忘れます。
上記、寸法は、

身丈=出来上がり身丈に詰まり代、縫込みを足した、裁ちきり身丈のことです。


以上、一例です。
天接ぎでも気にならないときや、どうしても用尺が取れないときは、元の肩山ですることもありますが、
ワタクシ、個人的に、身頃の天接ぎは嫌いです。
なぜなら、接ぎ目が見えるからです。

折角のお祝い事なんだから、見目、麗しく行きましょう。……出来る限りで。

着物から仕立てる場合も、ほとんど同じです。

お袖は一組しかないので、身頃から取ります。
後は、寸法と相談しながら、取っていきます。

お襦袢よりも、案外、着物からの仕立て替えの方が、難しいです。
だって、お袖がないんですもの。

どうしてもの場合は、

   いざ。三つ身裁ちの出番です。

が、それは、また、別の機会に。
子供もの

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