縫い子さんの日がな一日(改)

「若き職人」の称号を返上しつつ、中々、「熟練の職人」になれない田舎の仕立て屋さんの日がな一日

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鹿の子(かのこ)と疋田(ひった)

『鹿の子』といえば、絞りの代表的な染め模様です。
鹿の子供に出る模様に似ているので、そういうのだそうです。

いのししの子供が『瓜坊(うりぼう)』と呼ばれるのに、ちょっぴり似ています。

『鹿の子』は一々あの模様のとおりに絞って染めるので、非常に手間と暇がかかります。
絞るのにも手間がかかりますが、解くのも手間がかかります。
だから、高価なのです。
鹿の子の総絞りは、部分的に絞った糸がほつれてないこともあるのです。
それを見つけたときには、コアラのマーチの眉毛を見つけたときに似た喜びがあるのです。
鹿の子の総絞りは、ほとんどの場合、裏打ちが付いています。
裏打ちは、薄い正絹を裏に張り、45度バイアスで斜めに、ぞべより細い糸で止めていきます。
そうしないと、伸びたり縮んだり、落ち着かないのです。

『疋田(ひった)』とは、染め模様のことです。
昔、鹿の子絞りに憧れたけれど、貧しくて買えなかったので、染め模様で我慢したとかしないとか。絞っていない『鹿の子』模様が、『疋田』なのです。

だから、格でいうなら、『鹿の子』が上。『疋田(ひった)』は下。になるのです。

さて。
お弟子さんのころ。
あのころは、まだまだ、バブリーな頃で、総絞りの羽織とか、振袖とかあったんです。
総絞りの難しいところは、絞りをつぶしてはいけないところ。
それと、つりあい。
ま、釣り合いのほうはおいて置いて。

安い生地で鹿の子を絞った場合、つぶれやすいんですよね。
しかも、そんなのに限って、裏打ちされてなかったりして。

普通に、湿布をかけて、普通にこてを当ててたら、言われました。

   「あんた! それ、『鹿の子』やで!! 『疋田』にしたら、あかんやん!!!」



それも、遠い昔の話です。





と。思っていたし、信じていたのですが。
検索してみたら、「疋田」も絞りの染めなんだかとか?

え、そうなんですか?

いつから?
前から?

そうなんだぁ・・・・・・。
弟子の頃


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