縫い子さんの日がな一日(改)

「若き職人」の称号を返上しつつ、中々、「熟練の職人」になれない田舎の仕立て屋さんの日がな一日

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お単衣の着物と浴衣

 浴衣とは、木綿のお単衣仕立ての着物である。
 お単仕立ての着物は、絹もあれば、麻、木綿もある。

 ・・・・・・お単衣の木綿の着物が、浴衣って事?
 じゃあ、浴衣とお単衣の着物って一緒のこと?

 違います。

 木綿のお単衣の着物と浴衣。
 ほぼ同じではあるけれど、その縫い方や着ていくTPOが微妙に違うのです。

 木綿の着物は、浴衣になりますが、浴衣は木綿の着物にはなりにくいです。
 浴衣らしい柄で、普段着のように半巾帯をしめてお襦袢を着ても、木綿の着物を着ているようには、見え難いものがありますが、木綿の着物をお襦袢を抜いて着ると、なんか、高級っぽい浴衣を着てるな。と、思ったりします。

 ワタクシは、仕立て屋さんなので、仕立ての方面から攻めて行くと、

 浴衣は、衿が三つ衿に仕立てます。掛衿を主衿にくっつけて、身頃、掛衿、主衿3枚一緒に縫います。
 お単衣の着物は、掛衿は別に、主衿にくけつけます。
 お単衣は掛衿だけ外して洗えますが、浴衣は主衿ごと外すか、浴衣丸ごと洗うしかありません。

 浴衣の袖口は、三つ折ですが、お単衣の着物は四つ折です。

 背縫いが、浴衣は二度縫いです。お単衣の着物は、背伏せがつきます。

 
 以上です。

 ・・・・・・以上なんです。

 ちなみに、これは、当方のやり方であって、世間の和裁士さんは、違うというかもしれません。

 脇の縫込みを、浴衣は二枚重ねて前身ごろに倒し(方ごかし)、単衣の着物は開いて前身頃と後身頃にくけつける。おくみは縫い目を隠すように縫う。

 と、おっしゃる方もいらっしゃいますが、それでもよいのです。間違いではありません。その縫い方を浴衣でしたからといって間違いでもないのです。
 つまりは、浴衣も単衣の着物なのです。そこに、どんな違いがあるかと問われれば、浴衣らしい柄とか、浴衣らしい色とか、浴衣らしい着方とか、「らしさ」からくる、雰囲気というものなのだろうと思うのですが、どうでしょう。

 ワタクシのお師匠さんは京都で、呉服屋のご隠居は宮城県ですが、双方、同意見で、

   お単衣で、くけ目がずらずら見えていたらめくさい。
   縫い目隠しにして、裏は縫い目が見えないできれいかもしれないが、
   表にずらずらくけ目が見えてたら意味ないぢゃーん。

 ワタクシも、そう思います。
 そんなわけで、お単衣の着物でも浴衣でも、脇の始末は方ごかし。おくみの始末はそのまま縫い目を見せています。
 そこは好き好きなので、おくみを縫い目隠しにして、脇は開いて始末するのを好まれる方もいらっしゃいます。
 それはそれです。畳み方に少しコツがいるのとヘンなあたりが出やすいことを了解してもらえるとさらによいかと思います。
仕事中

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2017/07/20(Thu) 23:57:57 | | [ Edit]
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