縫い子さんの日がな一日(改)

「若き職人」の称号を返上しつつ、中々、「熟練の職人」になれない田舎の仕立て屋さんの日がな一日

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今を活きる。

アンティークとは、フランス語で骨董品のことである。
似た言葉でレトロというのがあるが、こちらは、「懐古趣味」のこと。
ただ古いものを珍しがり、懐かしがるだけの個人的な感情を含んだ好みのこと。
アンティークとは、アメリカの法律では、100年以上前に生産された手工芸品や美術品のことなのだそうだ。
ヨーロッパあたりもこれに倣っているそうなので、世界基準といっても過言ではない。

着物の世界では、アンティークは、戦前に生産されたものを主に指すようだ。
アンティーク、アンティークともてはやされているようだが、逆に考えてみたらどうだろう。

現在生産された着物、狭義に和服が、上記世界的なアンティークの基準に照らし合わせて、果たしてアンティークとうほど価値のあるものがどれだけあるだろうか。

一枚数百万するという振袖も、数十年前のものは、現在、二束三文だ。
ちょうど、バブリーなころに流行った、のりでべったり貼り付けたような箔のついたペルシャ絨毯かと思われるバラや蘭のがらなど、もはやごみにしかならない。

着物好きのきっかけとしては、古着の着物やアンティークもとても優れたものではあるけれど、
確かなものを見極める目をもっと養わなければ、日本の着物文化は、うわべだけの情報に左右される薄っぺらなものに成り下がってしまうような気がして仕方がない。

昔は、目を肥やす役割は、呉服屋さんが担っていたけれど、今の呉服屋さんでは荷が重いんだろう。

末端の織り元や染め屋さんにもっと日を当てて、受け継がれてきた伝統を絶やさないようにするのはとても難しいことだ。ましてや、今となってはお金にならない、道楽の職業という位置づけなんだろうと思う。
実際、自分が仕立て屋をやっていて、食べていけないもん。

インターネットに上がってこない、地道で確かな技術を持った職人さんは、まだ、たくさんいる。
一人歩きし始めた情報をなんとか止めて、すこし、レトロな感覚に戻っても、悪くはないと思う次第。
雑記

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