縫い子さんの日がな一日(改)

「若き職人」の称号を返上しつつ、中々、「熟練の職人」になれない田舎の仕立て屋さんの日がな一日

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最小単位(鯨尺)

和裁ではほとんどの場合、尺貫法を使用しています。

現状に合わせてメートル法で仕立てるところもあります。東北地方は曲尺が多いようです。
現在、お世話になっている呉服屋さんは曲尺ですが、ワタクシのお師匠さんところが鯨で、鯨尺しかもっていないので、鯨に換算して仕立てています。

さて。
さし(物指し)の最小単位は1分です。いっぷん、ではありません。いちぶ。と読んでください。

   1丈=10尺=100寸=1000分までが使用範囲。
   メートル法に直すと、
   1寸=3.79cm 1分=3mm強
   2分も3分も変わってくると、結構な長さで誤差が出てきます。

メモリにない単位もあります。それが厘。1分=10厘。
この『厘』の単位は、不思議なことに、『5厘』しか使いません。
とはいうものの、
職人の世界には、一般の人の理解に苦しむ感覚的な長さの表現法がありまして。それは、地方、和裁所、縫製所ごとに、違っていたりもします。
我がお師匠さんところでは、

   「ゆっくりめ」「かたいめ」

『1分ゆっくりめ』といえば、『1分+ゆっくりめ』おおよそ1分1厘~1分4厘までの範囲。
『1分かたいめ』といえば、『1分-かたいめ』おおよそ9厘~6厘までの間。
なぜ、5厘が抜けるかというと、5厘だけははっきりと『1分5厘』というからです。
感覚的な長さは、人によっても違います。これを『手』といいます。
『手縫いdeちくちく』でいうと、
ひわがたて縫いした袷の着物を、さっちゃんがまとめたときに、特に裄付け(袖付け)のヘラが、ひわは、少し『ゆっくりめ』に入るのです。
そうすると、「ねえちゃん、裄付けのヘラ、間違ってる」ってことにもなりかねないわけです。

もうひとつ。

   「針一本分」

うちのたて褄(褄下)は針一本分控えます。コートのたて衿の裾も、針一本分、控えてあります。

まだ、うら若いぴちぴちの一年生だったころに、上の人に尋ねました。
↑何でも、尋ねたがりなんです。リアルでも教えてチャンなひわさんなんです。
「針一本分って、どのくらいなんですか?」
「針一本分、って言えば、この針の・・・」と針を持ち上げ「一本分や」

知らないって、ある意味、無敵だよね。余談ですが、ワタクシ見習いのころに、寮の蛍光灯が切れたので買いに行きました。
奥さんに、「蛍光灯は長さ、測っていかなあかんよ」
といわれて測っていったはいいのですが、お店の人に、ワット数を聞かれ、
(奥さんの嘘吐きぃぃ)と心の中で毒づきながら、
「長さなら、測ってきたんですけど・・・」
「うん、それでもええよ? なんぼ?」
「一尺です!」
「・・・」
「・・・」

という、うそのような本当の話があります。
われながら、つわものだ。・・・・・・若気の至り、ともいうか。




いうのか?
仕事中

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