縫い子さんの日がな一日(改)

「若き職人」の称号を返上しつつ、中々、「熟練の職人」になれない田舎の仕立て屋さんの日がな一日

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和裁におけるクレーム

 知らないから、聞くことがあるわけで、知ってたら、まず聞きません。
 知ってても聞くのは、確認のために聞くのであって、それはクレームとは言いません。
 その結果、直しが発生しても、それはクレーム(苦情)ではなく、お互いの意思疎通の結果です。

 だから、聞いてください。

 寸法が違う、柄の雰囲気が違う、これは何でこうなってるのか?
 自分が知っていたものは、これとは違った。
 なんでこうなった?

 和服の元は、反物です。
 なが~い一枚の、幅1尺弱の布が3丈3尺分、まき棒といったり、芯棒といったり、すす棒といったりしますが、ボール紙だったり、発泡スチロールだったり、木製だったりする棒に巻かれています。
 呉服屋さんって、すごいんです。
 その、長~い、一枚の布を、伸ばして畳んで巻きつけて、まるで、本当に着ているように見せかけるのです。

 でもね。
 本当に着ているわけではないので、柄の出方が必ずそうなるとは限りません。
 イメージ違いというのは、そういうところから始まります。
 また、反物の時点では、「あら素敵!」と思っても、仕立ててみると、「なんか違う」というのはよくあることです。それは、縫込みによって柄の出方が違うからです。
 前身ごろは、両端1寸~2寸ほど縫いこまれてしまいます。反物の柄が出るのは、布の中心、幅三分の二程度です。七三で染め分けてあったら、ほとんど縫いこみに入って、表には出ないこともあります。
 また、裁ち方も縫製所によって、スタンダードが違います。
 鏡あわせの多い地方と、追いかけ裁ちが標準の地方では、柄の出方は随分違います。

 逆もあります。
 反物で見たら、いまいち、どうなのかなぁ・・・・・・。
 色もケバいし、柄もなぁ・・・・・・。でも、せっかくもらったから、仕立ててみようかなぁ・・・・・・。
 というものが、着物の形になったら、あらっ! ぜんぜん、イメージが違うわっ! 
 こんな帯はどうかしら。あの帯揚げを合わせてみようかしら。
 と、妄想・・・・・・じゃなくて、想像がひろがるわけです。
 それが着物の醍醐味です。

 なかなか、フレンドリーに口の利きにくい呉服屋さんかもしれませんが、聞いてください。
 この季節、


   あ な た の 知 ら な い 世 界


 が、広がりますよぉ・・・・・・。ふっふっふ。

 
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雑談

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人生いろいろ

 先日の太極拳の先生のこと。

 32式の太極剣ですが、昇段試験にかかわるので、ダブルスタンダードは避けたいと思い、いつもの先生に確認してみた。ついでに、その人となりも聞いてみたかったんですが。

 先日の講習会で、こういわれたんですけど。

 言われたとおりに、やってみる。
 ここを、こうして、こうして、こっちに向いて、ここで・・・・・・。

「・・・・・・先生、誰?」

 と、徐に聞かれ。名前を伝えると、

「アー・・・・・・。あー、うん。いいよ」

 え? いいって? てか、その反応はどういう・・・・・・?

「うん。いつものやり方で」

 え。そうなんですか? それでいいの? ・・・・・・それじゃ、何のための講習会・・・・・・。3000円は何のため・・・・・・。

「うーん」

 最後まで言葉を濁し続け、悪い話はしないのが、先生の先生たる所以です。「先生」がおなじ「先生」を貶したらお仕舞いだよね。
 習ってきた先生によって、「先生」のやり方も変わってくるわけですし、実際、私も、最初の先生と次の先生と今の先生では、微妙にやり方が違うわけで、「あの先生に習ったでしょ^^」と、ずばり言われたりするわけです。
 でも、同じクラスを受け持つわけですから、大筋は同じ。
 今回、昇段試験のための講習会だったので、担当してくれた先生は、先生の先生というランクの先生だった・・・・・・はず。


 あとで、別の、本部に詳しい人に、こそっと噂話を持ちかけてみたら、いろんな話しが聞けてしまいました。
 話を濁した理由が分かったようなorz...

 人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろ、・・・・・・先生もいろいろ、だ。
日記

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着装のルール

 50年前のルールに縛られるな。
 
 と、件のサイトの物知りさんは、おっしゃいます。
 
 大体、七五三や入学式に、訪問着は着ますか?
 ・・・・・・着ますか。
 ・・・・・・・・・そうですね。50年前のルールに縛られてはいけないんですね。
 ・・・・・・・・・・・・そうか。着るのか。



 ところが、この方、よくよく拝見すると、着物を数えるのに「一着」と、ヌカシヤガッテルわけです。
 なるほど。
 そのあたりも、50年前のルールに縛られてはいけないわけですね。

 と、嫌味のひとつも言いたくなります。

 ただ。
 今の風潮が、TPOに沿ったものを、というのは、一億総中流の社会になったということなんでしょう。それだけ、豊かになった人が多いということです。
 でも、本当のところ、TPOにあったものを用意できる人が、どれだけいるんでしょう。

 あたしなんか、仕立て屋やってるけど、持ってる着物は訪問着と小紋だけw
 件の物知りさんに言わせると、掟破りの着装を知らないルール違反なわけですw

 50年前のほうが、いかに自由に着物を着こなせていたか。
 和装の世界は、自称着物好きが自分の首を、真綿で絞め殺しているような気がします。

 先行き、暗いよなぁ・・・・・・。
雑談

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宮城県沖地震から35年

 もう、そんなになるんですねぇ・・・・・・。

 今日は、宮城県の県民防災の日。
 「宮城県沖地震を経験していない割合が45%を超えた」らしい。と、新聞に書いてありました。

 ちょっと待てよ。
 私が小学生の低学年で、ぎりぎり、記憶にあるけど、幼稚園、ばぶばぶしてた私より年下どもは、記憶なんかないんじゃ? それって、「経験した」うち?

 親が生々しい体験を語るから、間接的に経験してるようなものですか。

 記憶にある揺れと、実際の揺れとでは、記憶のバイアスがかかって、ある程度の歪みがあるとは思うけれど、東日本大震災の揺れと、比較すると、格段に、35年前のほうが揺れた。と、自分体感震度。
 その代わり、揺れてる時間は、震災のほうが5、6倍長かった、自分体感・・・・・・(ry。

 世界が終わるときって、こういうんだな。って、どこかで本気で死を意識した瞬間でした。
 35年前も、3年前も、津波の心配は一切しなかったけれど、35年前到達した「ゆりあげ」の数十センチの津波をふと、思うともなしに思い出したり。
 ラジオで、冷静なのに、必死さが伝わる「すぐ逃げろ。いいから逃げろ。とにかく逃げろ」という、アナウンサーの言葉に、家にとどまることを選んだ人を思いやったり。
 どの程度の津波が来るかは、想像できなかったけれど、それは、「来る」と思いました。

 ラジオから流れる、大丈夫。大丈夫。という声は、アナウンサー自身の家族に宛てたもののようにも、また、私だけに語りかけられているようにも思えて、暖かく、心強かったです。
 そのうちに、信じられないことをいうようになりました。

「若林地区の海岸に、200~300体の遺体が打ち揚げられている」
「南三陸あたりで、壊滅した町がいくつもある」
「南三陸は絶望」
「仙台空港壊滅」
「連絡の取れない自治体がいくつかある」

 ラジオの不思議なところは、信じられないことでも、どこかで信じてしまう「真実」が潜んでいるように思えます。
 
 35年前も3年前も、ラジオに、心を慰められました。
 小学生でも、四十路を越えたいまでも、心の持ちようは変わらないようです。

 県民防災の日。
 沢山の消えた命に、黙祷。
  記事の続き
日記

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知りすぎたものは、消される!?

 太極拳の昇段試験の講習会がありました。
 昇段試験なのに、剣の名称から入りました。

 ここは、刀身。32式は両刃です。
 ここは、鞘。
 ここは、柄。
 ここは・・・・・・。

 はい。と、指名されたところは、剣の柄の先端についている、今風に言うならアジアンノット。洋風にいうなら、タッセル。和風にいうなら、組紐。あるいは、花結び。太極拳風にいうなら、

 ひわ>「けんすい」
 先生>「ん?」
 ひわ>「剣穂」
 先生>「・・・・・・」
 ひわ>「剣穂(けんすい)
 先生>「・・・・・・房ね」
 ひわ>「・・・・・・。」

 さざめきのような笑いが起こり、何事もなかったかのように講習会は進みました。

 先生よりも知りすぎると、消されるってこと!? なのか!!
日記

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せっしゅーっむ!

 我が家は、福島第一原発から、ぎりぎり半径80キロ圏内にあります。
 本当に、ぎりぎりなんです。一歩跨げば、81キロになりそうなところです。
 80キロと81キロとでは、どんだけ差があるかといえば、どれ程の差もないのです。

 たとえば、丸森は、うちから少し行ったところですが、ここの筆甫地区というところは、福島県内にも劣らぬ空間放射線量の高いところです。
 ここのたけのこは、食えません><
 でも、たけのこは掘らないと、竹林が荒れます。竹林が荒れると、もしも、放射線量が基準内になったときに、たけのこが出てきません。
 だから、食えないたけのこでも、ボランティアを募って、たけのこ狩りをします。掘ったたけのこは、当然、廃棄処分です。
 なんとも、虚しくも悲しいお話です。

 宮城県内でも、北の大崎地方でも、線量が高いところがあります。
 どれだけ離れているかは問題ではなく、どんな風が舞っているか、が、一番問題なんです。

 で。
 話が戻りまして、「80キロ」に意味はないんです。と、いうことを身をもって感じました。

 うちの庭には、いろんなものが生えています。
 日陰には、原木しいたけ。日向には、お茶の木、ちょっと前ごろには葱、かきな、いちご、たまねぎ・・・・・・。

 去年は、ひわ父が、「うちの庭には、EM菌をまいてあるから、大丈夫っb」と、豪語して食ったしいたけ。
 ひわ父は、パプリカをピーマンと言い張る人ですが、原発事故からこっち、あえて名付ければ、「放射能怖い怖い病」に罹患。おぼれるものは藁をもつかむ。の、諺通り、得体の知れない宗教にカブレタヨウデス。ありがたいお題目は「乳酸菌が世界を救う! EMばんざい! EMマンセー!」
 父いわく、「EM菌は、放射能を分解する」そうですよ? 
 ほんまかいな。
 それなら、なぜ、全国各地にEMをまかないんだ?
 それよりも、なぜ、汚染水にEMを混ぜないんだ? 
 そんなことより、冷却水をEM菌にすればいいんじゃ?

 今年は、自治体が無料でやっている「無料放射能測定」をしてもらうために、2キロのしいたけを微塵切りにしました。
 「微塵」切り。
 漢字で書くと、えらい細かそうですが、直径1分から2分まで大きさばらばらです。

 お上のやることなんて、信用できるかっ!
 
 と、なぜか、俺様マンセー! の、ひわ父が、お上のお世話になろうなんて気まぐれを起こしたわけですが。

 結果。
 くどいようですが、うちは、福島第一原発から80キロ離れています。
 もう、かれこれ3年たつんです。
 空間線量は、0.05マイクロシーベルト。

 しいたけ1キロから検出されたセシウムは、188ベクレル

 国の基準が100ベクレルだから・・・・・・。
 もう、産業廃棄物並みの危険物です><

 食ってはいけません。
 人にやるなんて、もってのほかです。

 と、係りの人に言われて、しょんぼり帰ってきました。

 ちなみに、うちの向かい(?)ののり面に生えていた蓬からも、微量な放射能が検出。
 かきな、葱は不検出。
 庭のお茶の木からも、60ベクレルが検出されました。

 植物の特性にもよるのでしょう。
 セシウムを吸収しやすいものとそうでないものがよくわかる結果です。

 さて。
 しいたけは、今年は大豊作なんですが、放射能のおかげでしょうか。残念なことは、観賞用としてしか活用できないことです。

 この原木、土に埋めてはセシウムが残るし、ごみに処分しては、ごみ処理場での線量が高くなるし・・・・・・。
 どうするべき?
日記

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せっかくの柄・・・・・・?

 もうすぐ、うちの姪っ子が七五三のお祝いです。
 姪なので、初着に手を加えて着せ、中は半襦袢、袖なしの被布、寒いと思うから中にスパッツはいてTシャツ着せてそれでいいんじゃないかと。
 下着に半襟を掛けて襦袢として着せてもいいけれど、そこは、重さと相談。着物は重いです><

 女の子は、いかようにもできますが、男の子は大変なようです。
 3歳は、女の子同様ですから、問題ないとして、5歳のお祝いには、袴をはくわけです。
 基本は、袴をはいて、初着を揚げとり。
 以上です。・・・・・・以上なんです。それ以上は、着せません。でも、これは基本なので、東北地方など寒い地方は、羽織を着せてもいいでしょう。
 そう。「着せてもいい」んです。「着せなくてはいけない」ものではないんです。

 で。
 
 初着は、華やかなで勇壮な柄が染め付けてあります。これを袴に羽織を着せると隠れてしまい、もったいない。とか。
 そんなもん、羽織なんか着せ・・・・・・げふげふ・・・・・・とか、考えてしまうんですが、それはそれです。
 確かに。
 せっかくの柄が袴と羽織に隠れてしまい、結局、下に何を着ているのかわからない状態>< 
 でも、だって、そういうもんなんだもの。

 ところがっ!
 和裁所でも、羽織にわざわざ仕立て直すことを推奨されているところもあるんですね。
 これが、時代の変遷というやつか!?
 そういうところは、「初着を七五三に着物に仕立て直して・・・・・・云々」とあるんですが、初着は、わざわざ仕立て直さないですよね?
 あげとって、袖、直して、紐、付け替える位で・・・・・・。ほかにすること、ありますか? いや、ない(反語) 
 いや、ない。と、信じたい。

 柄が隠れてもったいない、というなら、今、流行の、振袖に袴なんてその際たるものではないか。
 あれほどもったいないものはないと思うし、袴に振袖はバランス悪いと思うのは、やっぱり、私だけかorz...
 そうなのか・・・・・・orz...


 なかなか、今の流行についていけない和裁士です。
仕事中

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