縫い子さんの日がな一日(改)

「若き職人」の称号を返上しつつ、中々、「熟練の職人」になれない田舎の仕立て屋さんの日がな一日

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振袖のお袖丈(単位は鯨尺)

久々の、振袖です。
たいした柄ではありませんが、やっぱり、地色がエンジ系で新しいと嬉しい。

振袖といえば、お袖の長さによって、

   『大振袖、あるいは、本振袖』通称:おおぶり、あるいは、ほんぶり。
   『中振袖』通称:ちゅうぶり。
   『小振袖』通称:こふりそで。

と、3通りあります。寸法にすると、

   「ほんぶり」で2尺8寸~3尺2寸(108㎝~120㎝)程度
   「ちゅうぶり」で2尺4寸~2尺7寸(90㎝~102㎝)程度
   「小振袖」で2尺~2尺2寸5分(~85㎝)程度


なんで、小振袖だけが、『そで』付になるのかは、突っ込まないように。



ワタクシ的には、
「ほんぶり」というと、振り布まで付いた逸品のイメージがありますが、今は、振り布はほとんど付きません。

……売れないだけなのかも?


「中振袖」は、ごく普通の振袖で、少し丈が短いもの。
「小振袖」になると、大正ロマンの女学生が袴に合わせて着ていた、あの、丈ぐらいかなぁ……。
漫画の「はいからさんが通る」の紅緒さんが着てます。多分。あれ。

住み込み時代に、2枚重ねの振袖を縫いましたが、あれを着るには、かなりの体力が必要なんじゃ・・・と、着用するお嬢さんに、激しく同情しました。
お振袖の2枚重ねは、確かに豪華ですが、重いです。


さてさて。
ワタクシが習ったところによると、

   「4尺2寸の身丈で、3尺の袖丈」

折角の振袖なんだから、手を下ろしたときに、地面にすれない程度の長さ。
それ以上短くなると、つまり、

   「4尺2寸の身丈で、2尺8寸の袖丈」とか

は、中振袖の感覚なのです。
そうなると、丸み(お袖の袖口側の袖底に付けるカーブ)も普通は3寸(11.5㎝)入れるところを、2寸5分と、こじんまりしてしまうわけです。

ちょっと、寂しくないかい? ……私は、寂しいわ。

でも、ここいら辺では、

   「身丈4尺2寸に対して、袖丈2尺8寸」

が、普通らしいのです。

うーん。
やっぱり、お袖の長さにも、地域差ってあるんですねぇ。
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着物

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小さい子供の着物

以前、付加価値の効果で、お預かりした男の子のアンサンブル。

お預かりしたのは、男物のお襦袢でした。これを、三つ身のアンサンブルにしておくれ。……と。
三つ身で、出来るだけ大きくしてください」

   ……?

「それは、この生地を使って、出来るだけ大きくしたらいいんですか?」
「はい」

なるほど、なるほど。

積もりました。
もともとがお襦袢だったので、お袖が無双(*続き、参照)です。
ってことは、羽織と着物のお袖は、それぞれ片袖ずつ使える。

後は、着物、羽織の身頃。

三つ身、三つ身、三つ身……っと、小声で呟きつつ、教科書なんかもひっくり返しながら、あれやこれやと置きなおしてみると、気付いた!

   こりゃ、わざわざ三つ身なんかにしなくても、四つ身で随分、でかく出来るじゃん??

早速電話。

「別に、三つ身にしてわざわざ小さくしなくても、四つ身で大きく出来ますよ?」

ところが、よくよく話を聞いてみると、どうも、「三つ身」について思い描いているものが違う……みたい?

どうも、そのお孫さんは2歳か3歳らしい。あるいはそれ以下。初めての男の子で、嬉しくて着物を着せたいらしい。

   ふむふむ。

あるもので作れたらいいな。と思って、手持ちの男物のお襦袢を引っ張り出してきたらしい。

   なるほど。なるほど。……ん?

だから、あんまり大きく作っても今は着れない。着れる範囲で出来るだけ大きく。
だから、三つ身

「でも、三つ身にしたら、『今』しか、着れませんよ? 折角、四つ身に出来るのに」

呉服屋さん曰く、「いいんです」

   呉服屋さんはよくっても、私は良くないわ。

で、余計なことをぐるぐると頭の中で考えたわけです。

一般的には、子供の成長は驚くほど早いわけです。
一年後には、ほとんど着れなくなっちゃうわけです。
だから、外揚げを取って、調節するのです。
巾については、そうもいかないので、広い目にとって、下前で織り込んで上前は見栄えの良いところで紐を結ぶのです。
だから、背縫いは曲がったりします。でも大丈夫。そんなもんなんです。

で。
どうあっても、「三つ身」と言い張る呉服屋さんは、何で「三つ身」なのかな~……。

   「四ツ身」でも、寸法ちっさくしてもいいじゃん?
   いや、「四ツ身」にして2~3歳用に仕立てれば、洗い張りして5歳までは着れるぞ。
   体格にもよるけど、6歳までも、着れないことはない。
   なぜ、その時限りの「三ツ身」にこだわるのかしら??

   ……むぅ。

( ゚o゚)ハッ!
もしかして、「三ツ身」って寸法のことと思ってるとか。
三歳用の意味で「三ツ身」って言ったとか。
「四ツ身」は4歳~5歳用と思っていたとか。

それなら、納得。
そういう意味で言うなら、確かに「四ツ身」では大きすぎる。



子供ものには、
「一ツ身」「二ツ身」「三ツ身」「四ツ身」「本裁ち」とありまして、これは、裁ち方の呼び名です。
正しくは、「三ツ身裁ち」「四ツ身裁ち」といいいます。
「本裁ち」は大人物の裁ち方で、十三参りぐらいから使います。


三ツ身裁ちにすると、そもそもの布巾が狭くなるので、3歳以上の寸法にすることは、ちょっと無理です。その代わり用尺がとっても少なくて済みます。
四ツ身裁ちは、七五三の5歳参り用で使います。本裁ちよりは少なくて澄みます。


だったらさ。やっぱり、四ツ身裁ちにして、寸法3歳ぐらいに仕立てたほうが、後のことはともかく、生地が有効活用できていいじゃん?
細切れに残布とっても、使い道、ないんだし?


ってなわけで、三ツ身裁ちは、了解なしに却下して、四ツ身裁ち、3歳用に仕立てました。
三歳/アンサンブル全体
羽織と着物を合わせて吊ってみました。
着物の紐は、金巾で2尺1寸裁ち。基本的には表につけます。

三歳/着物
夜着畳みに、3等分。裾を内側に入れて、紐は背でまとめます。
女の子はピンク。男の子はひわ色の糸、二本取りでばらばらにならないように留めます。
……男の子が水色でなくて何故、ひわ色なのかは、わかりません。

3歳/羽織
同じように夜着に畳みます。半分折で、十分。小さいなぁ。

3歳/衿
合わせたときの衿の雰囲気。柄が柄なだけに、よく見えません 記事の続き
子供もの

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引っ越しました。

足掛け1年半(「縫い子さんの日がな一日」~「縫い子さんの日がな一日(再))の長きに渡り(いや、短いのか?)ご愛顧ありがとうございました。

半年ばかり悩みましたが、この度、引っ越すことと、相成りました。ブログが。


膨大な記事を、どうするか悩みましたが、
これは、コメントを含めて一つの記事と思いますので、
このまま、ここに、寝かせておくことにします。

新居(?)に至りましても変わらぬご愛顧を、よろしくお願いいたします。

↓新居
「縫い子さんの日がな一日(改)」
日記

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『シャウエッセン』

茶色の斑の、ダルメシアンがいる。
彼の名前は、

   シャウエッセン。


本当の、飼い主につけてもらった名前は、きっと、もっと、ダンディでプリティな(ってどんな??)名前なんだろう。
以前は、黒斑と二匹並んで歩いていたけれど、黒クンは死んでしまったようで、
今は飼い主の親父と二人(?)でお散歩している。

このシャウエッセンとうちのお犬様は、非常に仲が悪い。
仲が悪い、というよりも、一方的にガンつけているのがうちのお犬様だ。

敵いもしないのに、いちいち、奴の顔を見ては、匂いをかぎつけては、
ワンワン、ガウガウ、アワアワとやかましいこと、この上ない。


ある日、さっちゃんとお散歩に行ったときのこと。
牛屋の坂で向こうからのこのこと上ってくるシャウエッセン・コンビに、
相も変わらず、
紐の伸びる範囲で、ぐるんぐるん回りながら、
ワンワン、ギャンギャンと向かっていくお犬様。

勢い余って、さっちゃんのおててを、

   かぷ。


その時、

   ぷち。

っと、皮膚の破ける音がしたそうな。
咄嗟に脳裏に浮かんだのが、

   『パキっとジューシー。香りもジューシー』

という、『シャウエッセン』のCM。

以来、彼は『シャウエッセン』と呼ばれている。
このとき、思い浮かんだのが、『バイエルン』だったりしたら、
今頃、彼は、

   バイエルン

と呼ばれていたのだ。
偶然とは、かくも、おそろしきものなりけり。



久しぶりに、今日、シャウエッセンと出会った。
彼らは、相変わらず、王侯貴族のように、威風堂々と前を歩いていった。

対して、
その後から、紐の許す限り向かっていく市井の犬と、紐をがっつり握って踏ん張る一庶民。


家に帰り着いてから、お犬様に、
「シャウエッセンを見習わなきゃ駄目だよ」
と、お説教も試みた。
真剣に見つめ返す、そのつぶらな、きらきらした瞳には

   「めし」

と、書いてあるように見えたのは、多分、気の迷いでもなんでもないと思う。


生まれには、かなわないか・・・・・・はぅ~。
お犬様

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【和裁】とは、何ぞや?

和裁関係で、大きな掲示板といえば「和裁人」さん。最近、掲示板の表示方法が変わって、慣れるまで少し見辛いです。「手縫いdeちくちく」もお世話になっています。
そのほかに、とある巨大掲示板の中に「和裁」を扱うところがありまして。
そこは、独特の言語形態が柄の悪さを煽り立てていますが、内容は至極当然のことが多くて。
たまに、独りよがりも見かけますが。

でもさ。
扱う内容によっては、普通の言語形態、所謂、日本語でもいいんじゃないか?

とも、思うのですが、それでは、折角「そこ」にスレッドを立ててる意味がないのかな?
それは、それとして。


   「手縫いが上手になりたいから、和裁習ってみようかな~」


・・・・・・何か、「和裁」に対して、偏見か、それとも、勘違いがあるようです。

   和裁とは、縫の略語であり、和服を制作することやその技術のことである。
   「和服の仕立て」ともいう。(ウィキペディアより)


と、あるように、「和裁」とは =手縫い ではないのです。
「洋裁」だって、高級になると全部手縫いだと聞きます。和柄のちりめん素材でドレスだって作ります。作るものは洋服なのだから、洋裁の技術が必要です。
「和裁」にだって、ミシン縫製はあるし、広幅の服地でも「和服」は縫えます。

つまりは、
「和裁」とは、日本の民族衣装であるところの「着物」あるいは、それに付随する衣類を縫うための技術、
およびその過程を習得、実践すること。

なわけです。よ。

「和裁」=「手縫い」という単純なものではありません。残念ながら。

間違っても、和柄の布地で、ダボシャツを仕立てることではないのです。
(↑ネタ元は不問でよろしく)




↓参考にどうぞ。
和裁士(ケイコとマナブ)
http://www.keikotomanabu.net/job/s/c20-015_00100011.html
↑ページが変わっています。⇒http://www.shikakutoshigoto.net/cspr/genreTop/ct_J020008/cp_J030103/ar____/pm_ss_SG/
和服(ウィキペディア)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E6%9C%8D
仕事中

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お犬様のペット

お犬様は、ペットです。
人間様のペットが、お犬様です。

そのお犬様が、ペットを飼っている。

お犬様のお住まいは、玄関。
玄関の、半分を、占拠している。
そこへ、いつの頃からか同居する奴がいた。


そやつは、のびのびと手足を伸ばして眠るお犬様の耳元で、

   コロコロコロコロ……。

と、子守唄を歌うのが日課の、コオロギである。

名前は、まだ、ない。


お犬様は、特に、邪魔にもならないようで、
歌い放題、歌わせている。
時に、自分の食べ残しの飯を分けてやったりもしているらしい。


たまに、コソコソコソコソっと走る影を見たりするが、
卵管を持った女の子しか見たことはない。

どうやら、拾ったコオロギを、つがいでこっそり飼っているようだ。



先日小さなコオロギが、わらわらと大量に玄関を走り回ってるのを目撃した。


ちょっと、不気味。
お犬様

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