縫い子さんの日がな一日(改)

「若き職人」の称号を返上しつつ、中々、「熟練の職人」になれない田舎の仕立て屋さんの日がな一日

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しつけの大きさ。

基本的に、うちでは、7~8分(鯨尺)が標準です。
が。
全国的には5分(鯨尺)が普通のようです。

5分では、小さすぎて糸がつりやすいのと、所詮しつけ。どうせ取るのに丁寧になんてやってられっか。と言う、内部事情が絡み合って(?)大きめなのです。
余談ですが、↑ワタクシが勝手にこじつけたわけではありません。

さて。このしつけ。ぞべ。とも言いまして、
一年生の時に運針とくけがほどほどに出来るようになったら、次に習うものです。
その極意は、
1・まっすぐ
2・均等に
3・糸を継がずに
4・つらせたらヌッコロス。

と言うぐらい厳しいものです。

ワタクシ一年生の頃を顧みて、初めて入れた掛け衿のしつけ。
上の人に、もっていったら、一目で、
「ここ。曲がってる。これとこれとこれ。大きさ違うでしょ?これは大きいけど、こっちが小さすぎ。直してきて」

ぐうの音も出ませんでした。
疑いの目を向けると、さしを持ち出し、測って見せられ、ほらね。と居丈高に現実を突きつけられたのです。
いや。まじで。職人の目って、すごいね。

さて。時が流れて、
ワタクシ五年生の頃。始めて受け持った一年生に運針としつけの入れ方を教えたときのこと。
持ってこられた掛け衿のしつけ。

「ね。ここ、曲がってるでしょ? これとこれの大きさは一緒? 出だしと終わりが違いすぎるでしょ? 糸もつってる。はい。直して」

はっと我に返りましたよ。5年。十把一絡げに5年と言うけれど。
我ながら、たいしたもんだ。はっはっは。

教える立場としては、かなり厳しかった方なんじゃないかな~。
一年生に教えるのは、とてもとても難しいです。


いずれ、自分ひとりでやるようになると、どうしても甘えが出てしまう。
すると、このぐらいいいか。とだんだん、仕事が粗くなるのです。
それは、私だって例外じゃありません。

最初から、なあなあな仕事していたら、独りになったときに困るのは、私ではなく、教えられた生徒さんな分けです。

どうせ、荒れていく仕事ならば、一番最初のスタートが最高の水準であれば多少手が落ちてもましでしょ。
と、
私を指導してくれた上の人が、おっしゃっていました。

人を教えるのは、本当に難しく、責任の重いことです。
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仕事中

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羽織からお襦袢の仕立て直し。

お袖は半無双にします。

袖口はそのまま袖口に。
マチの部分を、振りにします。

あるいは、胴裏に、袖口と振り布をつけて、袖無双にします。


羽織の衿だった部分をたて衿に。
前巾は、前落しが落ちているので、全体に狭くなりますが、
その分、いっぱいいっぱいでたて衿を取ります。
一巾、3寸上がりあれば、なおいいです。


お襦袢の衿は、さらしで。

肩明きは、丸く落ちているので、お単衣でも力布はいりません。

長いときは、揚げを取って、裾返り3寸(鯨尺)。
襦袢

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裁ちきり身丈

着物の身丈とは、たとえば鯨尺で4尺3寸希望だったとする。
4尺3寸あれば出来ると思ったら、大間違いだ。

出来上がりの身丈に+するところの、

肩からであれば、詰まり代5分。
背からであれば、詰まり代1寸。

加えて、

肩からであれば、繰越一個分。
背からであれば、繰越2個分。

をそれぞれ足した寸法ないと、好みの身丈には出来ない。

例えば、出来上がり身丈、肩からの希望で4尺3寸。繰越5分。であるならば、

4尺3寸(出来上がり身丈)+5分(繰越一個分)+5分(詰まり代←裾の縫いこみ込み)=4尺4寸

出来上がり身丈に1寸も長い裁ちきり身丈必要なんです。

で。

ここからが本題で。
縫える。
というお客様がいらっしゃいまして。


前揚げにたくさん入れるともたもたするので、あんまり入れてくれるな。
裁ち切り、このくらいで。

と、なぜか、裁ち切り身丈を指定されてきました。
が。しかし。
上記のように、必要分を計算して差し引くと、なんと、揚げが4分。
つまんで2分しかない。
こりゃ、もたもたするよりも、おかしいって。

そもそも、「揚げ」とは、裾が擦り切れたら、弱った部分を切り落とし、内揚げからその分を出して、末永く着るためのもの。
いらないなら、いらないけど、あったら、何べんでも対丈になるまで縫い直しができるという優れもの。

やっぱり、一寸はあったほうがいいと思うのです。
仕事中

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お袖丈や巾直しをお考えの皆様。

私も、うっかりしていたのだけど。

一度、あわせて着る着物と襦袢を確かめてみましょう。
セットで仕立てたものならば尚更、どちらかの用尺が足りなくて、それに合わせて狭くなったり短くなったりしている場合があります。

その場合、片方だけを直してしまうと、寸法がばらばらになって着用不可になることもあります。


直したい場所の縫込み(縫い代)、袖底なり振りなりを手で触ってみましょう。
布一枚分の段差は、結構わかりやすいですよ。

自分で出したい寸法を予め見ておき、
その寸法あるかどうか、ある程度はプロでなくてもわかります。

布には「耳」という織りの違う端っこの部分がありますが、
ここは、表には出せませんので、その分、布巾自体が狭くなります。
その分差し引いて希望の寸法よりも5ミリほども余計にあれば出るでしょう。

先日、うっかり安請け合いしちゃって、焦りました。
布巾が左右のお袖で違ったらしく、右の縫込みは2分ほどもあるのに、左の縫込みはない(耳で縫ってあった)。
それもこれも、ほついて見ないとわからなかったことなのだけど、

6分出しの希望で、2分しか出ない、いや、片方は耳で縫ってるじゃないか!!

とわかったときの、顔面蒼白。
幸いにして、袖口側で微妙にキセが多かったのと、
非常に伸びる生地だったので、根性で伸ばしました。

ぎりぎり出たけど、心配事は、伸びたものは詰まるの法則。
一回着るぐらいは大丈夫と思うけど・・・。


教訓。わかりきったことでも確認は大事。石橋は、叩き割るつもりで。
直し

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