縫い子さんの日がな一日(改)

「若き職人」の称号を返上しつつ、中々、「熟練の職人」になれない田舎の仕立て屋さんの日がな一日

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身丈直し@長着

 身丈を直すには、2通りあります。と、以前、書きました。

1.あげに入れる。
2.裾を、切る!! スパッ


1.あげに入れる。


  これが、王道です。
  
  手順として、あげを解きます。
  「あげ」ということは、おくみも解かないとダメです。
  おくみを解くということは、まず、衿を解かないと、解けません。
  袷であれば、綴じも解かないとダメです。また、胴接ぎで出したり入れたりしますので、胴接ぎも解きます。
  胴接ぎで調節するということは、胴接ぎから上のおくみも解かないとダメです。
  胴接ぎから上のおくみを解くということは、当然、衿をまず解かないとダメです。
  身丈を調節するということは、褄下(=衿下)も変わってきますので、そこもあげたり下げたりします。
  すると、衿の長さも変わってきますし、衿付けの斜めも角度も変わってきます。

  つまり、およそ半分は解いてやり直すことになります。

2.裾を切るのは簡単です。


  裾をスパッと切ればいいのです。
  それだけです。
  ・・・・・・。
  そう思ってませんか?
 
  10cm、短くしてください。スパッと裾切っちゃっていいから^^

  という、ご依頼がありました。

  いえ。スパッと切っちゃうと、褄下(=衿下)も10cm短くなるんですが。いいんですか?

  いいんです。
  気にせず、スパッといっちゃってください。

  ・・・・・・、そうですか。それじゃあ。

  といって、スパッとやると、八掛が1尺ほどになることに気づき。
  何だよ! これ! だめじゃん。これじゃ!

  表はスパッと切りましたが、八掛は持ち上げるために胴裏を解き、おくみを解き、衿を解き・・・・・・
  ・・・・・・!? あ!?

  衿が四つ縫いしてありましたorz...
 
  四つ縫い、とは。
  4枚一緒に縫うことです。
  つまり、表の衿、表の身頃、裏の衿、裏の身頃が4枚一緒に・・・・・・orz...
  すなわち、裏の衿を解くと、必然的に、衿すべてが解ける仕掛けが・・・・・・!?
  何の罠だよ!!

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直し

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裄直し

裄を直してほしいの。

といわれました。
裄直しは面倒くさいのです。うーん。とちょっと考えていたら言われました。

   袖口、折って直したらいいんでしょ?




・・・・・・・・・・・・・・袖口ネェ・・・・・・・・え!? 今、なんと!?


洋服ではないのですから、袖口をちょこちょこっとして直るものではないんです。残念ですが。
そうだと楽チンなんですけどね。


そんな訳で、簡単な誤解は解いておきましょう。

裄直し⇒
裄なんか、2、3分程度なら着られます。
お襦袢が出てきてはめくさい(だらしなくてかっこ悪い)ですが、着た感じ、同寸程度なら問題ありません。
手首のぐりぐりがはっきりくっきり出てしまうようではちょっとどうかと思いますが、それに掛かる程度であればまず問題ないかと。
一説によれば、ぐりぐりは隠れなければならないそうですが、そこまで厳格に言ってると、誰かの着物をいただいて着ることが出来なくなってしまうじゃないですか。
着物は日本人の普段着だったんですから。


ということを踏まえて。

入れる(短くする)場合も、出す(長くする)場合も基本は同じです。
まず。

   裄付け(お袖付け)を解きます。

間違っても、お袖口を折ったり切ったりはしません。

   そういえば。
   以前、反物の巾が足りなくてどうしよう。
   って話を、和裁を知らぬ兄ちゃんにしゃべったら、『接いだらいいヤン』といわれた。
   兄ちゃんに、
   新しいお洋服をわざわざあつらえたのに、袖とか接いであったら嫌じゃん?
   といってみたら、『いいヤン。そういうものだと思ってもらえば』
   アバウトなのか想像力が貧困なのか?


お襦袢に合わせる程度=2~3分程度の直し。
  入れる場合(短くする):振りで直します。⇒お安い!
  出す場合(長くする):縫込みがあれば、振りで直します。⇒これもお安い!
            
5分以上直す場合⇒あらゆる意味で時価!
  肩幅よりお袖が狭いのはバランスがよろしくないのでその辺の兼ね合いを見ながら。

  出すときは元の筋が出るので、その汚れ具合を確認しながら。
  あんまり目立つときは、洗い張りをお勧めします。お袖だけの洗い張りも出来ます。

  後ろ巾との差が8分(およそ3センチ)以上になるときは、さらに揚げの5寸ほど下まで解き、布が急に斜めになることで脇につれたような皺が入らないように緩やかに後ろ巾と肩幅をつなげます。

これが、お単の場合は全然問題なく、さらっと出来ますが、袷となると、巾も丈もつり合いよく仕上げるのは、たいそう面倒くさいお仕事なのです。

振りで直せるのは、全く問題ありませんが、たかが、2、3分のことでも、お襦袢との兼ね合いで身頃で直さなければならなかったり、最悪、なぜか、お襦袢も直さなければならなかったり・・・・・・。

合わせてね。と持ってこられたお襦袢のお袖巾が、袖山、袖付け、袖底でそれぞれ、2分ほども違ったりね。
・・・・・・どこに合わせれば???

肩を出してほしいの。と持ってこられた合わせの着物の振りが、ふいてきていたり(裏が出てきている)。
出来れば、振りも直させておくれよ。
↑これは、見てみないふりをしないと、課金対象になります。

水鳥の水面下の苦労は大変なものなのですよ。
うーん。
シンクロナイズドスイミングの水中動作にも似てますか・・・(遠い目)
直し

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身丈に接ぎを入れる場合。

今流行の、リサイクル着物、昭和・大正のレトロな着物は、身丈がやたらと短く、袖丈があほほど長いものがあります。
そんな時、袖丈を切って、身丈に接ぎますが、接ぐ場所が問題。

あれやこれやで見てみると、2箇所ほどで、接げそうです。

1・揚げの位置で接ぐ。
2・オハシヨリで接ぐ。



1・揚げで接ぐ場合:

肩明きと繰越を確認。接ぎ代を加えて断ち切ります。

   身頃にばっさりとはさみを入れるのは、ものすごく、プレッシャーを感じます。
   が、ここは、思い切ってちょん切ってしまわないと先に進みません。
   でも、偶に、ためらい傷が・・・。

その間に足し布を入れます。
足す場合は、ミシンで縫って割り、縫込みが起き上がってこないように隠しびつけをいれますが、肩山に近いほうは、片ごかし(片方に縫い代を倒す)にして、キセをかけます。
キセ山がずれないように隠しびつけも入れます。

出来上がりは、揚げがあるようにみえ、接いだ場所が一箇所のように見えるところがポイントです。
着たときは丁度帯の下になるので継ぎ接ぎは見えません。当たり前ですが。

2・オハシヨリの下で接ぐ:

着付ける場合の紐の位置で、身丈をちょん切ります。
接ぎ代は忘れないように。

   着物の褄下を確認。褄下+3寸~5寸ぐらいのところになりますか。
   こちらは、うっかりすると帯の下から見えるかもしれないので、慎重に。

接ぎ方は同じです。が、上下の縫い目はミシンで接いで割ります。

出来上がりは、明らかに布を継いだとわかりますが、着る場合にオハシヨリの内側に隠れます。


どちらのやり方も一長一短です。
継ぎ布の寸法によってはどっちにしても出てくるので、やっぱり、石橋は叩き割るつもりで確認します。
直し

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お袖丈や巾直しをお考えの皆様。

私も、うっかりしていたのだけど。

一度、あわせて着る着物と襦袢を確かめてみましょう。
セットで仕立てたものならば尚更、どちらかの用尺が足りなくて、それに合わせて狭くなったり短くなったりしている場合があります。

その場合、片方だけを直してしまうと、寸法がばらばらになって着用不可になることもあります。


直したい場所の縫込み(縫い代)、袖底なり振りなりを手で触ってみましょう。
布一枚分の段差は、結構わかりやすいですよ。

自分で出したい寸法を予め見ておき、
その寸法あるかどうか、ある程度はプロでなくてもわかります。

布には「耳」という織りの違う端っこの部分がありますが、
ここは、表には出せませんので、その分、布巾自体が狭くなります。
その分差し引いて希望の寸法よりも5ミリほども余計にあれば出るでしょう。

先日、うっかり安請け合いしちゃって、焦りました。
布巾が左右のお袖で違ったらしく、右の縫込みは2分ほどもあるのに、左の縫込みはない(耳で縫ってあった)。
それもこれも、ほついて見ないとわからなかったことなのだけど、

6分出しの希望で、2分しか出ない、いや、片方は耳で縫ってるじゃないか!!

とわかったときの、顔面蒼白。
幸いにして、袖口側で微妙にキセが多かったのと、
非常に伸びる生地だったので、根性で伸ばしました。

ぎりぎり出たけど、心配事は、伸びたものは詰まるの法則。
一回着るぐらいは大丈夫と思うけど・・・。


教訓。わかりきったことでも確認は大事。石橋は、叩き割るつもりで。
直し

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